称賛に値する人生

あさのあつこさんの「うふふな日々」から心に響いた言葉を、ここに書き留めておくことにしました。

『この歳になって、十代のころより優れていると思えるのは、ただ一つだけ、自分を好きになれたことだ。 …中略… 十代のころのように、自分を拒み、信じきれないと俯くようなまねはしない。 ここまで生きてきた。 それが他者からみて、どれほど平凡で、どれほど愚かで、どれほどつまらないものであったとしても、関係ない。 わたしは、そしてあなたもここまで生きてきた。 それは称賛に値する。 どんな人生だって無駄で無意味なものなどないはずだ。 生きてきた自分をまずは愛でよう。 生きてきた軌跡を愛そう。 そして、信じる。 わたしたちには、その資格も力量もある。 ここからがスタートだ。 生きて、自分を好きだと諾える者だけが立つことのできるスタートラインにわたしたちは、並んでいるのだ。 ゴールは遥か遠くに霞んでいる。』

『というか、開き直るコツ、それがどうしたと相手を跳ね返す図々しさって、時には、たまには、稀には、生きていく上で有効だと信じている。 「良い人」だと言われ、「良い人」として生きている人には特に有効だと信じている。 「良い人」というのは、かなりの確率で「自分以外の者にとって都合の良い人」の場合が多い。 自分の情とか心根ではなく、他者の思いに沿って生きようとする人たちだ。 それが悪いわけじゃないけれど、疲れる。 疲れは蓄積し、澱のように溜まり、あなたの根っこにからみつく。 根っこは大事です。 そこに沈殿物が堆積すると重くて動けなくなるし、息ができなくなる。 …中略… 「良い人」のシガラミの中で身動きできなく一歩手前で、開き直った図々しいわたしを晒してみるのも、いいのでは。』 

自分のことを思い、友のことを思い、これから長い人生を歩むあゆたんのことを思いました。