飲み会の後

9月末は期末決算で、毎年打ち上げの飲み会を催します。 今年は新地にある天ぷら屋さんを選びました。 揚げたての天ぷらを頬張り、お互いの働きをねぎらいながら楽しく、、  のはずが、最近社内の人と食事に行くと、どうリアクションをとったらいいのかわからないような話になります。 つまり女の話。 この時もそうでした。 女の子・浮気・ラブホテル。 男3人で盛り上がっていました。 さすがに私がだまりこんでしまうと、所長さんが「あっ、怒ってる〜〜!」とうれしそうに言うのです。。。 男性が多いので、どうしてもそういう話題になってしまうのは仕方ないとは思うのですが、せめて2次会でやってほしい。 気分悪くて帰りたくなりましたが、天ぷらのために思いとどまりました。 食べ終わる頃にはとりあえず気持ちを平静に戻しましたが、「2次会行かへんよな?」と聞かれて「ハイ」と即答しました。 本当は2次会も行きたかったんです。 通常の飲み会だと、2次会にはそれこそ女の子のお店に行くから私は誘ってもらえなくて、こういう公の機会の時ぐらいは私も顔を出したかったんです。

みんなと別れて黙々と歩き出したら、「素人さんですよね?」と何やら私に話しかける声がしたので振り返ってみると、おじさんが「素人さんですよね? 玄人さんじゃないですよね?」と尋ねてきました。 「はい、素人さんです」と答えて無視しようと思ったのですが、「僕は仕事帰りで、一杯だけ、一杯だけでいいからつきあってくれへん?」と言ってきました。 確かにおじさんはしらふのようだし、頼みこむその姿がなんとなく哀れだったので、少しだけつきあうことにしました。 私が警戒しないようにチェーン店の居酒屋に入って、おじさんはビール、私はおなか一杯だったので緑茶だけいただきました。 おじさんの話によると、新地から私が颯爽と歩いてきたので「玄人さんじゃないよな?アルバイトにしては早い時間やし。。」とつい声をかけてしまったようです。 一杯つきあう相手を探していたのも事実でしょう。 おじさんってこんな風にして声をかけるのか〜と思いました。 少しだけといいながら長引きそうだったので、結局私はおじさんを一人残して店を出ました。 おじさんは名刺を渡そうとしたのですが「やっぱりいらんよな」と自分で言いながらひっこめて、「幸せを祈るよ」とか言われてハイタッチをして別れました。 

帰り道、おじさんとの出会いを振り返りつつ、いろんな出会いがあるもんだとおもしろく思いました。 そしておじさんにはおじさんの、他人には他人の、いろんな人生があるんだと感慨にひたりました。
それにしても、もう社内の飲み会には顔を出さない!と心に決めた私です。