あなた

最近ふと、よく頭に浮かんでくる“あなた”のメロディー。
この曲は韓国へとつながります。
韓国に好きな人がいました。 その人との最初の出会いは約10年前、確か私が27才
くらいのときだったかな〜。 グループで初めて韓国に旅行に行った時、案内をしてくれ
たのがその人でした。 誠実そうな第一印象に一目惚れ。 帰ってから思い切ってお礼
の手紙を出し、それから手紙のやりとりが始まりました。 韓国に行けば彼と会いました。
2年くらいして母と一緒に韓国へ行ったとき、私が泊まっていたヒルトンホテルに彼が来
てくれて、母に簡単な挨拶をし、その後彼と私と二人で出かけました。 春の日の夜。 
どこに行ったのか…大学路だったのかな…。 CDショップのお店でヘッドホンを耳にあて
ると、聞こえてきたのが“あなた”のメロディーでした。 誰かがカバーしてたみたい。 彼
に「これ、日本の歌!」と言ってしばらく聞いていたら、急に彼が「行こう」と言ってタクシー
に乗り込みました。 向かった先はソウルタワーの麓。 そこからソウルタワーまで、おしゃ
べりしながらゆっくり歩いて上りました。 カタコトの韓国語と英語を混ぜながら。  歩く
道沿いには満開の桜。 花びらが散り舞う中を一歩一歩。。。 彼は「桜の花」の韓国語
を教えてくれました。
そんな思い出へと私をいざなう歌です。
彼との恋は実らなかったけど、この春の夜の思い出はきっといつまでも色褪せずに、心
の中で春の日溜りのようにあり続けるでしょう。